2019/01/28
最先端の車両管理サービスが社用車管理を劇的にラクにする
株式会社フレクト Cariot事業部 マーケティング部 部長 大村 亮介
株式会社フレクト マネージャー 吉田 岳志

社用車を持つ多くの企業では、安全の確保とコスト最適化のために汗をかく総務担当者だけではなく、車に乗るドライバーも車両日報の作成・提出などに追われて車両の管理業務にスタッフが疲弊しているケースが少なくない。しかし、最先端のIoT技術を駆使すれば、これらの労苦は一気に解消される。小型の専用デバイスを車両に設置するだけでコネクテッドカーになり、車両管理情報をクラウドに一元化できるサービスを提供しているフレクトCariot(キャリオット)事業部 マーケティング部 部長の大村氏とマネージャーの吉田氏に、車両管理業務を劇的に効率化する方法を聞いた。
小型デバイスを挿すだけでいい
── 多数の社用車を抱える企業の車両管理担当者は、管理業務に多くの時間をさいています。そのわりに「安全性の確保やコストの適正化ができていない」という声をよく聞きます。なにが原因なのですか。
大村:日々の車両の運行記録を集計するのがやっと」という状態のため、集計したデータを分析して安全性確保の対策を立てたり、コストの適正化を検討したりすることまで手が回らないという話をよく聞きます。企業の車両管理担当者様は、ほとんどの場合総務の方が兼任しています。ただ、兼任者がやるには業務量が非常に多い。
必要台数の把握から車種の選定、保険加入・更新の手続き、安全性確保のための社員教育、さらには車検などのメンテナンス管理…。車両が1台だったらまだしも、これが100台を超え、しかも全国の拠点に散らばって配置されていたら、業務量は膨大な量になります。加えて、ドライバーが記録する車両日報を、たいていは月末に収集して集計する。「集計するのがやっと」なのも無理はありません。
必要台数の把握から車種の選定、保険加入・更新の手続き、安全性確保のための社員教育、さらには車検などのメンテナンス管理…。車両が1台だったらまだしも、これが100台を超え、しかも全国の拠点に散らばって配置されていたら、業務量は膨大な量になります。加えて、ドライバーが記録する車両日報を、たいていは月末に収集して集計する。「集計するのがやっと」なのも無理はありません。
── 効率的に業務を遂行する方法はありますか。
大村:リアルタイムに車両の運行状況を管理し、自動的に記録するシステムを導入することをお勧めしています。例えば当社の『Cariot』を使えば、車両の運行状況をリアルタイムに、かつ一元的にクラウド上で管理できます。
総務担当者は締め切り後の集計作業をしなくて済むようになり、営業スタッフであるドライバーも日々の車両日報の作成が不要になります。クラウドでリアルタイムにデータを取得していますので、集計も自動でリアルタイムです。企業だけではなく、いまや国全体に関わる「働き方改革」の推進に大きく貢献します。空いた時間を、総務担当者は安全性確保の対策に充てることや、コストの適正化を検討すること、そして営業担当者は顧客への提案書の作成などに使えるようになり、生産性が劇的に向上すると見込んでいます。
総務担当者は締め切り後の集計作業をしなくて済むようになり、営業スタッフであるドライバーも日々の車両日報の作成が不要になります。クラウドでリアルタイムにデータを取得していますので、集計も自動でリアルタイムです。企業だけではなく、いまや国全体に関わる「働き方改革」の推進に大きく貢献します。空いた時間を、総務担当者は安全性確保の対策に充てることや、コストの適正化を検討すること、そして営業担当者は顧客への提案書の作成などに使えるようになり、生産性が劇的に向上すると見込んでいます。
── しかし、システムの導入には大きな投資が必要なのではないでしょうか。
大村:心配無用です。『Cariot』は、小型のデバイスを挿すだけで、社用車をコネクテッドカーにできる。デバイスは名刺サイズほどの大きさです。これをシガーソケットもしくはハンドルの下にあるOBD2コネクタに挿入します。他社のサービスの場合、車両にデバイスを取り付けるのに「工事」と呼べるような作業が必要です。車両のリース終了時に取り外す必要が出てきたとき、取り外すのも大変です。これでは二の足を踏む企業も少なくない。
吉田:取り付け、取り外しが簡単ということは、レンタカーやカーシェアリングを利用しているときにも使え、出張の際などにデバイスさえ持参すればいい、ということです。
吉田:取り付け、取り外しが簡単ということは、レンタカーやカーシェアリングを利用しているときにも使え、出張の際などにデバイスさえ持参すればいい、ということです。

「13台は不要」と判断できたケースも
── 『Cariot』を導入して、車両管理で効果があった成功事例を教えてください。
吉田:携帯電話の卸売・販売を手がけているユーザーの事例を紹介します。同社は全国で226台の営業用車両を保有しており、総務部がその管理を担っていました。
『Cariot』導入後は、車両日報の記入、集計、管理業務が自動化され、ペーパーレス化を実現したのです。さらに、車両を13台も削減することができました。それらを可能にしたのは、『Cariot』がもつ車両の実績管理機能です。『Cariot』では稼働していない車両をリスト化できます。これを活用することで、削減可能な車両を洗い出し、大きなコスト削減を実現できました。
また、安全対策の強化に繋げたユーザーの事例です。こちらでは営業だけではなく、各販売店への商品補充などに車両を活用しています。チカラ仕事でもあるので、多くの若手をドライバーに起用しています。しかし、彼らは運転に不慣れなケースも少なくありません。どのように指導するか、課題があったのです。
そこで、ドライブレコーダーに通信モジュールを取り付け、『Cariot』と連携させました。これによりドライブレコーダーの動画をリアルタイムにクラウドにアップロード(危険挙動時の前後10秒ほど)。危険な状況であったのかどうかを即座に把握して注意できるようになりました。それだけではなく、Googleマップと連携して危険個所を把握。「ここは右手からクルマが飛び出してくる危険がある」といった注意喚起ができるようになりました。さらに、ベテラン社員と若手社員の運転ルートを比較することで、どんなコースをたどれば安全か、若手を指導するのに役立てています。
大村:社員ごとの運転ルート比較が簡単にできるのは、『Cariot』の大きなメリットです。ある不動産会社は、お客さまの物件内覧の案内などに車両を使っていて、成果を上げている営業が、どういうコース・時間配分でお客さまを案内しているのかを分析してほかの営業にも共有しています。ほかにも、休憩時間の長さを把握し、無理のない運行ダイヤの作成に役立てている運送会社の事例もあります。
『Cariot』導入後は、車両日報の記入、集計、管理業務が自動化され、ペーパーレス化を実現したのです。さらに、車両を13台も削減することができました。それらを可能にしたのは、『Cariot』がもつ車両の実績管理機能です。『Cariot』では稼働していない車両をリスト化できます。これを活用することで、削減可能な車両を洗い出し、大きなコスト削減を実現できました。
また、安全対策の強化に繋げたユーザーの事例です。こちらでは営業だけではなく、各販売店への商品補充などに車両を活用しています。チカラ仕事でもあるので、多くの若手をドライバーに起用しています。しかし、彼らは運転に不慣れなケースも少なくありません。どのように指導するか、課題があったのです。
そこで、ドライブレコーダーに通信モジュールを取り付け、『Cariot』と連携させました。これによりドライブレコーダーの動画をリアルタイムにクラウドにアップロード(危険挙動時の前後10秒ほど)。危険な状況であったのかどうかを即座に把握して注意できるようになりました。それだけではなく、Googleマップと連携して危険個所を把握。「ここは右手からクルマが飛び出してくる危険がある」といった注意喚起ができるようになりました。さらに、ベテラン社員と若手社員の運転ルートを比較することで、どんなコースをたどれば安全か、若手を指導するのに役立てています。
大村:社員ごとの運転ルート比較が簡単にできるのは、『Cariot』の大きなメリットです。ある不動産会社は、お客さまの物件内覧の案内などに車両を使っていて、成果を上げている営業が、どういうコース・時間配分でお客さまを案内しているのかを分析してほかの営業にも共有しています。ほかにも、休憩時間の長さを把握し、無理のない運行ダイヤの作成に役立てている運送会社の事例もあります。

テレアポトークを自主的にアップデート
── 『Cariot』の販促について聞かせてください。広く普及させていくうえで、どんな課題がありましたか。
大村:当社では近年、マーケティングオートメーションを導入し、メール等による見込み顧客のナーチャリング(購入意欲の醸成)に取り組んでおりました。以前より当社の対象となりうる、車両を保有している会社、つまり見込み顧客のデータベースは保有していたのですが、担当者の氏名やメールアドレスといった個人情報(以下「リード情報」)はありませんでした。
このままではせっかく導入したマーケティングオートメーションツールも有効活用できません。どうしても、車両管理担当者の名前とメールアドレス情報を入手したいという思いがありました。しかしながら、全国1万2,000社以上におよぶリストに対し、当社の人的リソースだけでアプローチすることは現実的ではないと思いました。
そこで『SALES BASE』を活用することにしました。『SALES BASE』から提供されたリード情報は、当社のマーケティングオートメーションツールを使い、『Cariot』の詳細情報の提供や訪問アポの獲得など、ナーチャリングを行っています。
このままではせっかく導入したマーケティングオートメーションツールも有効活用できません。どうしても、車両管理担当者の名前とメールアドレス情報を入手したいという思いがありました。しかしながら、全国1万2,000社以上におよぶリストに対し、当社の人的リソースだけでアプローチすることは現実的ではないと思いました。
そこで『SALES BASE』を活用することにしました。『SALES BASE』から提供されたリード情報は、当社のマーケティングオートメーションツールを使い、『Cariot』の詳細情報の提供や訪問アポの獲得など、ナーチャリングを行っています。
── 『SALES BASE』を導入したことで、販促においてどんな成果がありましたか。具体的なエピソードがあれば教えてください。
大村:量と質の両面で大きな成果がありました。量については相談したターゲットゾーンから10%以上というリード獲得率です。前に他の会社へ依頼したときには数%という結果しか出ませんでした。このため、当社では「リード獲得につなげたい」という見込みの高いターゲットは、『SALES BASE』にお願いするようにしています。
質については、車両管理担当者の名前とメールアドレスに限らず、当社の営業活動に重要な情報、例えば保有台数や導入済みのツール、課題感や温度感といった情報も獲得可能です。それに基づいて、次のアプローチとして効果が高い方法を判断することも可能です。
例えば、既に車両管理システム導入を検討しているお客さまであれば、すぐにアポ取りして訪問。即座に案件化させます。「まだ情報収集の段階」というお客さまであれば、マーケティングオートメーションにより状況に応じた効果的なメール配信を行っていきます
吉田:質量両面で高い品質を実現してくれている背景には、多くの企業を支援してきた経験を活かしたトークスクリプトのつくりこみがあると感じています。当社の資料をベースに独自のスクリプトを作成するだけではなく、当社のホームページをこまめにチェックしてくれているようで、最新情報を常にスクリプトに反映させてくれています。こうしたきめ細かな対応を自主的に行ってくれるのは、『SALES BASE』ならではと思います。
質については、車両管理担当者の名前とメールアドレスに限らず、当社の営業活動に重要な情報、例えば保有台数や導入済みのツール、課題感や温度感といった情報も獲得可能です。それに基づいて、次のアプローチとして効果が高い方法を判断することも可能です。
例えば、既に車両管理システム導入を検討しているお客さまであれば、すぐにアポ取りして訪問。即座に案件化させます。「まだ情報収集の段階」というお客さまであれば、マーケティングオートメーションにより状況に応じた効果的なメール配信を行っていきます
吉田:質量両面で高い品質を実現してくれている背景には、多くの企業を支援してきた経験を活かしたトークスクリプトのつくりこみがあると感じています。当社の資料をベースに独自のスクリプトを作成するだけではなく、当社のホームページをこまめにチェックしてくれているようで、最新情報を常にスクリプトに反映させてくれています。こうしたきめ細かな対応を自主的に行ってくれるのは、『SALES BASE』ならではと思います。
営業支援ツールへ発展させたい
── 今後、『Cariot』をどう広めていきますか。ビジョンを聞かせてください。
大村:営業車に関わる多くの方たちが『Cariot』導入の恩恵を受けるようにしていきたいと思います。具体的には、車両を使って訪問した場所を、営業日報に反映させるといった機能。30日間訪問していない顧客にはアラート表示が出て、車で訪問したら自動的に消し込まれる。そうしたSFAとの連携もありえるでしょう。
単なる車両管理ツールだけではなく、Cariotを人とクルマをなめらかにつなぐ、営業支援ツールとしての機能も発展させていきたいですね。
吉田:『SALES BASE』については、CRMやSFAとの連携強化を期待したいですね。また、AIを使った解析機能で、「M&Aを行った企業は車両管理を検討しやすい」といったリコメンド機能が追加されるとよいと思います。今後のアップデートに期待しています。
単なる車両管理ツールだけではなく、Cariotを人とクルマをなめらかにつなぐ、営業支援ツールとしての機能も発展させていきたいですね。
吉田:『SALES BASE』については、CRMやSFAとの連携強化を期待したいですね。また、AIを使った解析機能で、「M&Aを行った企業は車両管理を検討しやすい」といったリコメンド機能が追加されるとよいと思います。今後のアップデートに期待しています。